私が富士山頂の山小屋で1か月間住み込みでバイトをしている間、たくさんの登山客が登ってきました。
日本全国からも来ますし、世界各国からも来ます!
富士山は日本一高い山ですが、世界的には標高もそこまで高くなく比較的登りやすい山です。
そのため、ちゃんとした登山装備がなくても登れちゃいます。
ただ、あくまでも「登れる」というだけで、安全に登って帰ってこれるという意味ではありません(^^;
ということで、私が富士山頂に滞在中にびっくりした登山客の一部をご紹介します。
そして、それらから学んだ、「最低限の富士登山装備」も紹介したいと思います。
富士山って5,6時間で登れちゃうんでしょー?
別にどんな格好でもイケるでしょ。
と、舐めまくってる方は是非ご覧ください(^^;
かく言う私も、100均雨具を持って行って富士山の洗礼を受けました。。。
Contents
ビックリ登山客:第1位『マントの女性』
私が富士山山頂で1番強烈に覚えているのはある女性です。
恐らく宗教上の理由で顔や体を隠さなければいけないんでしょうけれども、ベールとマントのような服装で山頂まで来たんですよ!
しかもその日は晴れてはいたものの超強風!!
手荷物とか靴とかがどうなってんだかわかんないぐらい、もう、頭の上までバッサバッサとはためいていて物凄かったですΣ(゚д゚lll)
登山道は細いし山頂も狭いので混みあっているのですが、その人たちの周囲だけ空いてましたからね(^^;
さぞかし登山中は周囲の人たちは迷惑だったと思いますw
本人たちも吹き飛ばされまいと必死な感じでしたけどねー。
あれはかなり強烈な印象でした。
ちなみに他にもおそらく宗教上の理由で顔や体を隠している女性は登ってきていましたが、頭に巻くベールもフィットするタイプのコンパクトなものを巻いていたし、服装もゆったりめではあるもののズボンと長袖でした。
やっぱ普通そうだよねえ。
なんであんなバッサバッサさせて来たんだろう・・・w
ビックリ登山客:第2位『ハイヒールで登る女性』
この人たちが登ってきたときは自分の目を疑いましたよ。
だって、膝上スカートにハイヒールで富士山の頂上まで登ってきたんですよ?!
しかも連れの男性はかなり強面のいかにもソッチ系。
そいつもスーツ着てるし。
ふざけてスーツとか着ぐるみとかで登ってくる人はたまにいるのでそういう類なのかと思いましたが、終始二人とも仏頂面で写真を撮ったりする様子もありません(-_-;)
そりゃあそんな恰好で登ったんじゃかなりお疲れでしょうけれども。
山小屋でもこのカップルの妄想話でもちきりでしたが、「ヤ〇ザの罰ゲーム」ということで決着がつきましたw
しかし、ハイヒール。
百歩譲って登りはいいけど、下山ムリじゃない??!
どうやって下山したのか見たかったけど、いつのまにか姿を消していました。。
十数年前の話ですが、誰かこの人たちがどうやって下山したのか知ってたら教えて欲しい(*ノωノ)
ビックリ登山客:第3位『腰の曲がった92歳のおばあちゃん』
富士山に登るのは若い人たちばかりではありません。
60歳以上の年配の人たちも多く登ってきます。
しかし!私がビックリしたのは腰の曲がったおばあちゃんが登ってきたこと!!
腰の曲がり具合も90度近く曲がってるんですよ!!
私の働いていた山小屋で休んでいったので少し話をしたのですが、なんと御年92歳!!
しかも1人で登ってきたんだって!!!
危なすぎるよ~~~(; ・`д・´)
ハイヒール女もだけど、登りはともかく下山がさぁ・・・!
その話をすると、
「いざとなったら後ろ向きに降りりゃイイ。」
「だいじょうぶ、だいじょうぶ。」
と言って行ってしまいました。。。
私たちは仕事中なので山小屋からは離れられないんですよね( ;∀;)
気になる登山客の行く末を見守りたくても、見送ることしかできません。
まあ腰はすごく曲がっていたけどとても元気なおばあちゃんでしたから無事に下山してくれたと信じています・・・!
ビックリ登山客:第4位『羽織袴の応援団』
あるあるなのかもしれませんが、応援団ですね。
体つきからすると大学生でしょうか。
団長は羽織場釜にゲタで登ってきてましたw
団員達も学ランだったり袴だったり・・・!
ちょうど天気もよくて、御来光に合わせて応援歌だか校歌だか謳ってました~。
ちゃんと団長が乗る足台も持参してましたよ!
存在感は抜群です。
外国人登山客とかが写真撮りまくってましたねーw
ふつーに面白かったし、ちょっとカッコよかったです。
よくいる舐めた登山客
半袖・短パン・サンダル
えー、若い人や外国人に多い格好として「半袖・短パン・サンダル」ですね。
まあ、ぶっちゃけ体力と耐寒に自信があって、天気が良ければ結構イケちゃいます。
ただ、サンダルやスニーカーが壊れて立ち往生してる人は何人かいましたよ~。
サンダルなんかベルトがちぎれたら終わりだしね。
スニーカーも底が剥がれちゃったり。
富士山は山頂付近は気も草も生えていない岩山ですから、サンダルはフツーに危険です。
下界は晴れでも山頂は雨
下界では天気がよくても山頂付近は雨や強風、なんてことはよくあります。
その逆の時は気分がイイんですけどねw
「山の天気は変わりやすい」というのは常識ですが、普段登ってない人は実感できないためかついつい軽装備できちゃう人がいます(-_-;)
7.8月は台風も多いです。
富士山頂は遮るものが何もないためか、九州のそばを通り過ぎるくらいの台風でもかなりの強風の影響があります。
関東の天気予報はあくまでも下界のモノ。山頂での天気には当てはまらないと思ってもらっていいと思います。
どうしても知りたければ山小屋の電話にかけて確認するしかないんじゃないでしょうかねー。
軽装備で雨が降ると悲惨!
天気がよければ半袖・短パンでもなんとかなるかもしれませんが、天気が悪いと一気に悲惨なことになりますΣ( ̄ロ ̄lll)ガーン
びしょ濡れで真っ青になってガタガタブルブルしながら山小屋まで来て、ラーメンや甘酒などの温かいものを注文する以外は一切口をきかずにうずくまってます(;´Д`)
そういう輩は大体着替えも持っていないので、ちょっと回復したところで意を決して下山のために雨の中に戻っていくしかないんですよね~。
私の働いていた山小屋「東京屋」は宿泊はやってないし、両隣の宿泊をやっている山小屋も予約でいっぱいですから、「今晩泊めて下さい」というのもムリです。
あとですね、この悲惨な光景は実はよくある光景で、「ノリで山頂まで来ちゃった自業自得なヤツ」という目で見られますので、親切にされるのは期待しない方がいいでしょうw
といっても、「装備はしてきたけど天気がヤバすぎた」とかの場合は山小屋も避難場所として受け入れてくれますよ?
別記事でかきましたが、雷雲が山頂に滞在しちゃったときなんかは登山客を全部迎え入れて息を殺してましたからね~。(私は雷好きだから興奮してたけどw)
「あほなカッコで登ってきて予想以上に寒いから暖を取りたいっつって注文もしない輩」はマジで追い出されるので要注意!!w
天気の悪い日にお鉢巡りは危険!
もう一つ言っておきたいこと!
天気の悪い日はお鉢巡りは断念して下さい!!
お鉢巡りとは、富士山の火口の周りをぐるっと巡ることなんですが、心臓破りの坂があったりほそ~い道があったり、結構危ないんですよ!
しかも柵は一部しかないし。(今はどうなんだろう。)
私が富士山頂の山小屋で働いているとき、一組の父子が来ました。
でもその日は台風が近づいている時で、山小屋も一つの小さい扉以外を打ち付けてるぐらいの悪天候。
お客さんもほとんど来ません。
そこに小学生高学年くらいの男の子を連れたお父さんが来ました。
ちゃんとした雨具とザックと杖を装備していましたが、山小屋で少し休憩した後、先輩たちが散々止めたにもかかわらずお鉢巡りに行ったようなんですよね。
まあ、山小屋を去った後のことがわからないのはいつものことなので、翌日も普通に働いていたんですが、翌日山小屋に電話があり、
「小学生の男の子とお父さんの2人連れの客が来なかったか?富士山に登ると言って出かけてから帰ってきていない」
という内容でした。。
その後の結果はあえて調べていませんが、もっとあの時止めればよかったと後悔しています(´;ω;`)ウッ…
山の怖さを舐めたらいけませんよ・・・!!!
最低限の富士山登山装備(服装)
ということで、富士山頂の山小屋で1か月間登山客を見てきた私が考える、超!最低限の富士登山装備をご紹介します。
長袖・長ズボン
登山用じゃなくてもいいですから!長袖長ズボン持ってない人いないでしょ!
お願いだから半袖・短パンじゃなく長袖・長ズボンにしてください。
タオル
汗拭きとしてはもちろんですが、登山中にかいた汗が山頂の寒い空気で冷えます。
背中に1枚乾いたタオルを挟むだけでかなり暖かいです!
タオル1枚ならそんなにかさばらないし!2枚あってもいい!!持ってって~!!!
雨具
これは私もケチってしまったので偉そうに言えませんが、雨具大事です。
といっても、雨のなか登る予定じゃないのに1万近くするような雨具は買えませんよね。。
それでも!せめてズボンと上着が分かれているタイプのものを準備しましょう。
ポンチョタイプは風の影響をモロに受けるのでやめた方がいいです。
私は一瞬で破れました・・・・w
雨具は雨が降らなくても防寒着としてとても役に立ちます!
富士山頂はほんとに寒いです!!雨どころか雪とかヒョウも降りましたからね。8月に。
登山靴
登山靴を入れるかどうか迷いましたが、入れちゃいました。
だってスニーカーダメになってる登山客、何人かいたんだもん。
靴がダメになるとその後の足とメンタルの負担がハンパないですからね~。
どうしてもスニーカーにするなら、ぼろいヤツはやめましょう。
履きなれたスニーカーがいい!と思って行くと後悔することになるかもしれませんよ~。
着替え
暑かったり寒かったりするし、雨や汗で濡れたりもするし。
着替え一組くらいは持って行ってもいいじゃないですか!
「いや、まっすぐ帰るから着替ませんのでイイです。」
とか言ってないで持って行って下さい(;^ω^)
かさばらない薄手のやつでもいいから!
まとめ
以上、富士山頂で私が目撃したビックリな格好の人たちでした。
最後の最低限な富士登山装備は、マジで最低限だと思いますので、是非準備していっていただきたいと思います!
まあ、自業自得の寒さ地獄もどんとこいな若者は好きにしてちょーだい(^^;
でも女子と一緒に行くんなら最低限の装備くらいはしていかないと、かなりカッコ悪い姿をさらす羽目になりますからね~(; ・`д・´)
へば!おしまいっ!
その他の私の富士山頂山小屋アルバイト体験談はこちらで書いてます↓
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