こんにちは。じょっぱりな看護師のぽんごーです。
看護師として働いている以上、血液や体液の曝露による感染の危険性はついてまわります。
代表的なものは針刺し事故ですよね。
点滴の針、血糖測定の針、予防注射の針、などなど。
職場にもよりますが、毎日のように針を扱う看護師も多いと思います。
HIVやHCV、HBVキャリアの患者さんに刺した針を誤って自分に刺してしまった場合、感染する可能性は非常に高いです。
実際それで感染して劇症肝炎を起こして亡くなってしまった看護師もいます。おそろしいですよね。。。
実は私も4年ほど前に、人生初の針刺し事故を起こしてしまいました(-“-)
私の体験談が看護師のみなさんの感染事故予防に少しでも役立てばと思います。
Contents
私が針刺し事故を起こした経緯
クリニックに転職して2か月くらいの頃です。
私の勤務するクリニックはリウマチ科です。点滴も採血も毎日あります。
あるとき村田さん(仮名)という80代女性の採血をすることになりました。
「村田さーん、こちらにお掛けください。」
採血の準備を済ませ、村田さんを所定のイスに座っていただこうとしたときに杖を置く場所を探しているようでしたので、
「杖はコチラに掛けられますよ!」
と言って指し示そうと手を出したとき、すごい勢いで手をバシッと払いのけられましたΣ(゚д゚lll)ガーン
「触んじゃないよ・・・!」
あまりの衝撃に軽くパニックになりました。
痛っ! な・・・なんで??!と、とにかく早く採血しなくちゃ・・・・・
焦って採血したところ、患者さんから抜いた翼状針がなぜか自分の右の親指にぶっすり・・・!!
あんまりぶっすり刺さったので血が出てきて患者さんにもバレました。が、村田さんは何も言わず。。
「はい。今日はこれで検査終わりになります。お大事にしてくださいねー。(内心パニック)
」
と言うと、「ちっ」と言いながら杖をついて処置室から出ていかれました。。。
その後慌ててその場にいたスタッフに「針刺ししちゃいました!(泣)村田さんって感染症どうでしたっけ?!」と聞きながら、傷口をしぼるように流水で洗いました。
幸運なことに村田さんはHCVもHVBも陰性でした。
私の勤務するクリニックはリウマチ科で治療に免疫抑制剤を使用するため、患者さんは全員感染症はチェックしてあるのです。
キャリアの患者さんはカルテの色を変えていますが、10人に1~2人はいる印象ですので、村田さんが陰性だったのは本当に幸運でした。。。
その後すぐに私も再度採血をし、結果はもちろん陰性。
3か月後、6か月後の採血でも無事陰性でした。(´▽`) ホッ
針刺し事故を起こした原因
転職して2か月目で、職場に慣れてきたころで油断していた。
看護師に限った話ではないと思いますが、ミスというのは慣れてきたころが一番危ないと言われています。
私もようやく職場に慣れてきたところだったので、どこか気持ちが緩んでいたのかもしれません。
患者さんが強烈なキャラクターだったことを知らなかった。
実は村田さん(仮名)はクリニック内で有名ないじわるばあさんでした(-_-;)
80代とお年を召していて、見た目は少しよろよろとしている普通のおばあさんなのですが、診察室でも毎回暴言を吐く、にこりともしない強烈キャラクターだったんですw
院長や師長、スタッフに「言っておけばよかったね。ごめんね(;´・ω・)」と言われました。
確かに事前に知っていれば、驚きこそすれパニックにはならなかったと思います。
今でも村田さんは通院されていて相変わらずのキャラクターですが、今では私も何をされても動じません(^^;
パニックに陥ったまま採血を始めてしまった。
一番の要因はコレだと思います。
あまりにも予想外の暴言と暴力にパニックになっていました。
不用意に触るとまたバシッとやられるんじゃないかと怯えていたためか、普段と違う手順で採血をしてしまったのです。
しかもどうやって採血をしたのか覚えていないという・・・”(-“-)”
なんで患者さんから抜いた針が自分の右の親指に刺さることになるのか、なんどかシミュレーションしましたが結局わかりませんでした。。。
手袋をしていなかった
皆さんは採血する時手袋をしていますか?
手袋をしなくてはいけないとわかっていても、血管がわかりやすい人以外は素手じゃないと難しい・・・
ということはよくあると思います。
まあ、今回の事故に関して言えば、完全にブッスリいってたので手袋では防げなかったと思いますしね。。。
今回の針刺し事故の対策
針を扱うときは緊張感をもつ
針を扱うときは、いつでも「針刺し事故」の可能性を頭に置いておくことが大事だなあと思います。
慣れてくる頃は特に要注意です!
患者さんの申し送りを密にする
今では診察室から処置室にカルテが回ってきた際に、簡単に申し送りがあります。
また、スタッフの数も増えたので、「この人は前回怒って帰ってるから気を付けてね!」とか「採血する場所指定してくるからそこでお願いね」などなど、コソっと伝えられるようになりました。
これはやっぱり助かります!!
採血中に患者さんと話をする際にもとっかかりになりますしね。
落ち着いた状態で採血する
今回はものすごく動揺した状態で採血を始めてしまいました。
おかげで針刺し事故を起こした採血手順すらも覚えていない始末😞
パニックになった状態で針を扱う処置をするなんて危険なことこの上ないですよね。
今回は私の自爆で済みましたが、それこそ患者さんに害が及ぶようなことになる可能性もあります(-“-)
村田さん(仮名)をさらに怒らせることになったとしても、安全のために自分が落ち着くまで待つか、他のスタッフに代わってもらうべきでした。
手袋をする
今回の事故ではブッスリ刺さってますので手袋では防げないですが、ネットで検索すると「針刺し かすった」なども結構出てきます。
「かする」程度の事故であれば手袋をしていれば防げます。
しかし、やはり採血に適した血管を探す際に手袋を外さなくてはいけない場面は絶対に出てきますね・・・。
事故を経験した私でも、いまだに必要に応じて手袋なしで採血をします( 一一)
まとめ
- 針を扱うときは常に緊張感を持つ
- 落ち着いた状態で採血等の処置をする
- アクシデントがあった場合は他のスタッフに代わってもらうなどの対応をする
- できるだけ手袋を装着する
以上のまとめは今回の私の針刺し事故から考えられるものだけになります。
針刺し事故は看護師の30~70%が起こしているそうです。
また、針刺し事故を起こす人は繰り返すともいわれていますΣ( ̄ロ ̄lll)ガーン
自分も2度目がないように十分注意したいと思います。。
へば!みなさんも気を付けて!!
以上『【体験談】私の起こした針刺し事故。原因と対策』でした。