こんにちは。じょっぱりな看護師のぽんごーです。
受験シーズン=インフルエンザのシーズンというのは受験生にとって恐ろしいですよね。。。
看護学生にとっては大事な国家試験の時期でもあります。
しかし、インフルエンザには予防投与が可能なことをご存知でしょうか?
受験生が家にいるのに家族がインフルエンザにかかってしまった、、、
昨日まで一緒に勉強してた友達がインフルエンザと診断された、、、試験は来週!
このようにインフルエンザ患者との濃厚接触が疑われる場合には抗インフルエンザ薬の予防投与が可能です!!
切り札として是非覚えておいてください!
※記事中で書いてますが、「適応外処方」となるため医師によっては処方されないこともありますのでご注意下さい。
Contents
インフルエンザの「予防投与」ってどういうこと?
抗インフルエンザ薬には体の中でインフルエンザウイルスが増えるのを抑える作用があります。
そのため、抗インフルエンザ薬を使用している間は、インフルエンザウイルスに感染しても身体の中でウイルスが増えるのを抑えられるため、結果としてインフルエンザの発症を予防できるのです。
発症を予防できるのは服用期間だけ
たまに患者さんから「これ飲んだら1か月くらいは大丈夫なんですか?」と聞かれることがあります(^^;
しかし、予防接種のワクチンとは違いますので服用期間のみになります。(イナビルの場合は服用開始から10日間)
また、何度も使用すると薬剤耐性ウイルスが出現する恐れもありますし、副作用のリスクもありますので、特に決まりはないですがワンシーズンに1回程度にした方がよいかと思います。
予防投与はワクチン同様自費(保険は使えない!)
あくまでも『予防投与』になりますので、医療保険の対象にはなりません。
医療機関や薬剤によって価格は様々ですが、大体5千円前後のようです。
ちなみに私の働いているクリニックではタミフル10日分で5千円ポッキリです。
インフルエンザ予防投与に使用できる薬は3種類
現在主に使われている抗インフルエンザ薬は飲み薬のタミフル、ゾフルーザと、吸入薬のリレンザ、イナビル、静脈点滴注射薬のラピアクタの5種類です。
その中で現在予防投与が可能なのはタミフル、リレンザ、イナビルの三種類です。
どの薬を使用するかは受診する医療機関の医師によりますが、希望がある場合は伝えてみてもよいでしょう。
タミフルの十代患者への投与も2018年に解禁されましたからね。
表)インフルエンザの予防投与に使用できる薬剤の投与方法と投与期間
商品名 | タミフル | リレンザ | イナビル |
投与方法 | 内服 | 吸入 | 吸入 |
投与期間 | 1日1回1カプセルを7~10日間 | 1日1回10日間 | 1回2キットor1回1キットを1日1回2日間 |
予防投与可能なのは高齢者or持病のある人だけ?!
実は薬剤の添付文書には、以下の2点を同時に満たす場合に予防投与が可能であると書いてあります。
- 同居する人がインフルエンザにかかっていること
- インフルエンザにかかった場合に重症になりやすい人(高齢者や持病のある人)
つまり、大事な受験や試験が近いから、というだけでは適応にならないんですね。
しかし、実際に投与は可能です。
うちのクリニックでも、職員が複数同時にインフルエンザ発症した場合などは、職員全員がタミフルを予防投与で内服します。
そのために常に職員人数分のタミフルが院内に置いてあります。
クリニックの運営継続のためです(-_-;)もちろん費用はクリニック持ちですが。
話を戻しますが、では何が違うかというと、万一重い副作用が起こっても「医薬品副作用被害救済制度」の対象とはならず、補償が受けられないということです。
また、医療機関や医師によっては「予防投与での処方はうちではやってません。」と言われることもあります。
なので、予防投与のためだけに受診するのであれば、「インフルエンザの予防投与の処方はできますか?」と事前に電話で確認してからがいいかもしれません。
まとめ
・インフルエンザの予防投与は自費
・抗インフルエンザ薬服用期間のみ予防効果がある。(約10日間)
・予防投与は何度もできない
・理由が受験などでは医薬品副作用被害救済制度の補償は受けられない。
・予防投与を行っていない病院もある。
薬ですので副作用のリスクなどのデメリットもありますが、人生を左右する大事な局面もあるかと思います。
こういう方法もある!ということだけでも覚えておいていただければと思います!
へば!(おしまい!)
マスクもインフルエンザ予防には有効です!マスクの正しい向きを知ってますか?
以下の記事で詳しく書いてますのでご覧ください!